簡潔流麗な仮名に先人の創意-書・刻・雑言<40>
2015年4月14日
ひらがなは美しいと改めて思う。漢字の角を落とし、牙を摧くように崩してゆく。草書体、万葉仮名。繁から簡を求めるだけではかなの誕生はない。書き並べて比較すると劇的な変身に気づく。平安初期という”蛹”の中で一点一画は融解し再生を経たのだ。
簡潔流麗な仮名という美しい蝶の羽化。その飛翔に先人の創意を思う。休日。諸賢お手近の紙とペンで一覧表の書写はいかがか。脳トレ?ちょっとハードかなぁ…。
◇書=「(漢字の)草書体とかなの比較一覧」
◇印=「落角摧牙」角を落とし牙を摧(砕)く
唐、庾信「枯樹賦」より
フジサンケイビジネスアイ2008年09日23日