揺らぐ礎石を据え直す-書・刻・雑言<33>
2015年3月31日
書道をする者にとって書聖、王羲之の書は基礎であり同時に完成の形である。
何事によらず必ず知り、体得すべき基礎がある。古典、基本技術、知識等々。継続にあたって基礎中の基礎、覚悟が問われる。腹を決め。腰を据え、胸が張れているだろうかと。”品格”などと括れない。誰もが迷いもがくのだ。迷妄の中で礎石が浮く。意志が揺らぐ。……顔を洗って、動いた石を据え直す。叩き込む。不動の石は完成に近い。
◇「石を据える」
◇書=朴朴と強く
◇印=「礎」石礎(いしずえ)ガッシリと
フジサンケイビジネスアイ2008年07月29日