“根切り”の汗、愉快愉快-書・刻・雑言<29>

2015年3月23日

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地を掘ることを”根切り”という。植物の根を切って掘り進むからだ。

先日、友人所有の伸張を遮断するための溝を掘った。スコップと鋸と鉈で竹根と闘う。正に根切り。朝露と土と汗で泥まみれだ。「何してんの書道の先生?」と思うと笑ってしまう。愉快愉快、愉愉快快。

荘子が言う。「愉愉(ゆゆ:正しくは新聞記事の漢字)じゃ。無心で作為なく、嬉しく、楽しくだ。そうすりゃ長生き、憂いもなしだ」と。一日の愉愉、ビールが旨い。明日、小筆は提てないけれど…。

◇「愉愉(ゆゆ:正しくは新聞記事の漢字)」嬉しく楽しいこと。「荘子」天道編より
◇書=隷書 楽しく躍る
◇印=「愉愉なれば(者)年寿も長し」 同出典 竹根形

フジサンケイビジネスアイ2008年06月24日